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「うま藻」がICCサミット KYOTOで優勝!沖縄発”美味しい藻”の新たな成長の道とは?
2024年9月2日から5日にかけて京都で開催されたICCサミット KYOTO 2024において、沖縄のスタートアップ、株式会社Algalexが製造する”泡盛から生まれた驚くほど美味しい藻”「うま藻」が見事フード&ドリンク部門で優勝を飾りました。
ICCサミット(Industry Co-Creation Summit)は、業界の垣根を越えた知識共有やコラボレーションを目的とした日本最大級のビジネスカンファレンスです。全国から優れたスタートアップや企業が集まり、持続可能なビジネスモデルや新規プロダクトを競い合います。その中でも、食の部門では特に「美味しさ」に加え、社会性や技術力、ブランド力なども総合的に評価される場となっています。
今回のインタビューでは、代表取締役の高田大地さんに、大会での様子や県外イベントへの出場で得た新たなチャンス、そして今後の展望について伺いました。
ICCサミットで評価されたポイント
ーこの度は優勝おめでとうございます!
ICCサミットでは、「うま藻」のどのような点が評価されたのでしょうか?
「食の大会なので、そもそも美味しくないと話になりません。約7分間の間に、実際に審査員の方に商品を試食してもらいながらプレゼンテーションを行いました。『うま藻』を使ったバーニャソースと使っていないものの2種類を試食してもらい、その美味しさを評価いただきました。」
通常は廃棄される沖縄の泡盛粕(かす)から生まれた藻「うま藻」。
高級カラスミのようなコクが特徴で、どんな料理や食品でも、一振りするだけで海の香りと上質な旨味を演出します。また、DHAやGABAを多く含んでおり、体に嬉しい健康要素も豊富です。
ICCサミットは、『美味しさ』のほかに、『社会性(サステナビリティ)』『職人技(アルチザン・技術力)』『ブランディング』、そして『想いへの共感』の審査基準で競われます。
一般的に”あまり美味しくない”という固定観念が貼られている「藻類」。今大会では、『うま藻』の革命的な味の良さに加え、『うま藻』が生まれたストーリーやサステナブルなコンセプトに高い評価が向けられました。
うま藻の誕生秘話やコンセプトについてもっと知る→https://umamo.jp/shop/pages/umamo-story
受賞で得られたこと
ー受賞を受けて、改めてどのようなお気持ちですか?
「クラフテッド部門では3位でしたが、正直優勝できる自信がありました。フードアワードの優勝は、特に欲しかった賞だったので、とても嬉しかったですね。ICCサミットは、専門分野のプロフェッショナルや経営者が集まる場です。醤油や麹など、一見ニッチな分野ですが、確実に市場にポジションを持つ中小企業が多く集まります。そんな方々に評価していただいたことは、私たちにとって非常に大きな励みになりました。」
ー周りからの反響はどうでしたか?
「ICCでの優勝が即座に売り上げを押し上げたわけではありませんが、新たなビジネスチャンスが多く生まれました。特に、ほかの企業の取締役レベルの方々と繋がれたことは大きな収穫です。ビジネスのステップアップには、人との繋がりが鍵になりますから。」
ー今後はどういったコラボレーションや新たな挑戦が起こりそうですか?
「“美味しい”という基盤を通じて海を良くしたり、生産者の収入を向上させたりするプロジェクトを進めていきたいです。重要なのは、サステナビリティが理由で選ばれるのではなく、“美味しいから選ばれる”という商品作り。結果的にそれがサステイナブルであるという流れが理想ですね。世の中、サステイナブルをうたっていても味が悪かったり健康機能が低い商品が多いですから。」
運は行動で勝ち取る
ーもちろん沢山の努力をされていると思うのですが、うま藻の誕生秘話をHPや記事で調べていると、奇跡というか、高田さんの運の良さを感じるんです!(笑)
「本当にそうなんですよ。僕、運がいい人間なんです(笑)偶然にも会社の目の前にあった新里酒造さんから泡盛粕をいただいたことがきっかけで『うま藻』が生まれました。
ただ、幸運と言っても、運を引き寄せるには、やはり動いていないとチャンスは来ないんです。待っているだけでは何も起こらない。
ICCサミットも今回の出場で2回目。1回目は夢を語るだけでしたが、今回は商品にも実績にも自信をつけて再挑戦しました。
うまくいくかどうかは分からないけど、動いて、人に会って、考えて、そして行動し続けることが大事だと思っています。そうすれば、遅かれ早かれ、必ず掴むべきものがやって来ると思うんです。」
3年の商品開発を経た今年、ICCサミット優勝を機にさらなる成長が期待できる『うま藻』。
県内のほかの泡盛酒造所とも協働して「うま藻」の生産を高めていくため、現在は補助金を活用した製造システムを作っていると言います。
「弊社には優れたAI技術があるので、どの泡盛粕を使っても安定した質と量の『うま藻』を製造できます。今は国内の消費が多くを占めていますが、LAとサンフランシスコのレストランをはじめ、国外でも普及しつつある。海外展開も必ず実現します。」
圧倒的な行動力で運を味方につける高田社長らしく、意気込みを語ってくれました。
沖縄での起業について
ー最後に、沖縄での起業について質問したいです。高田社長の人生の中で、沖縄で起業するというイメージはあったのですか?
「いえ、これもタイミングと奇跡ですね(笑)沖縄は元々大好きでしたが、研究設備が強いという理由で移住しました。しかも、創業当時の2021年はコロナの真っ只中。ビジネスに集中できたこともよかったですね。
また、沖縄は人との距離が近く、コミュニティが非常に密接です。ビジネスに直接結びつかなくても、この人との繋がりが僕たちの長期的な発展を支える大切な要素となりました。」
ーこの記事を読んでいる人の中には、沖縄出身で起業を夢見ている人や、県内進出を目指す企業がいるのですが、その方々にアドバイスやメッセージはありますか?
「沖縄は、新しいことを仕掛けていきやすい場所です。人と人とのつながりが濃厚にある場所だから。 大企業が持っていない価値観を生みやすい。
大きくなりたかったら、リスクを払わなければいけません。沖縄は、そんなリスクに挑戦する人たちに対してサポーティブな土壌が整っている場所だと言えるでしょう。
びびらずに挑戦してほしいですね。借金も、2000万〜3000万なら覚悟を持って取り組めば返せるものです。リスクって、取るまでが一番怖いんです。 取っちゃったら走って行くしかないから。失敗を恐れずに生きてください。
あとは、「起業家は常にいい人であれ」と思っています。約束や時間を守る。自分が誠実であれば誠実な人が連いてきますし、いい事業をやっていればお金が集まってきます。」
高田社長、県外イベント参加への貴重なお話し、また、県内で起業を目指す方々に向けたアドバイスのお言葉、誠にありがとうございました。
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※記事写真提供:株式会社Algalexs