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おきなわスタートアップ・エコシステムについて〈スタエコ発展戦略を解説〉

1. おきなわスタートアップ・エコシステムとは

スタートアップ・エコシステムとは、スタートアップや、既存の事業者、大学、研究機関、行政、 公的機関、金融機関など、スタートアップのライフサイクルに関わるステークホルダーが有機的な ネットワークをつくり機能することで、スタートアップが自律的・連続的に輩出され、短期間で成 長する仕組(環境)のことです。世界的に見ても、このエコシステムが充実している地域から多く のスタートアップが輩出されることが知られており、より多くの質の高いスタートアップを輩出す るためには、スタートアップだけでなくスタートアップ・エコシステムの高度化を意識した取組が 重要になります。おきなわスタートアップ・エコシステムは、沖縄におけるスタートアップの創出 を促進し成長を加速させる基盤となるだけでなく、スタートアップとのオープンイノベーションを 通した沖縄の既存の事業者の高度化を促進する基盤や、国内・海外のエコシステムとも連携して相 互活性化を促進する基盤となることを目指しています。

 

 

2. おきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアムについて

前述のように、沖縄における県市町村や民間事業者によるスタートアップへの支援は増えてきて いますが、それぞれの支援の取組が緊密に連携できておらず、自律的・連続的にスタートアップや人 材を輩出するスタートアップ・エコシステムが充分に構築できていないことが課題となっています。 この課題解決には、企業・金融機関・研究機関・大学・行政などの関係機関が一体となって機能 するためのスタートアップ・エコシステムの高度化が必要とされ、それを推進する母体として、 2022年12月、「おきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアム(会長:沖縄県知事)」 が設立されました。コンソーシアムには、「日本一リスクを取って挑戦できる環境を作り、アジア 有数のスタートアップハブを目指す!」というビジョンの下、50を超える産官学金の組織・団体が集まりました(図29)。

 

 

3. おきなわスタートアップ・エコシステムのステークホルダーについて

1. ステークホルダーについて

おきなわスタートアップ・エコシステムのステークホルダーは、「産」「学」「官」「金」「県 外エコシステム」「起業」「地域」のグループに分けられます(図30)。 「産」グループには、企業や経済団体、インキュベーション施設、知財など法律上の支援を行 う士業、メディアが含まれます。企業40とスタートアップとの関わり方には、提携・出資・M&A などが含まれます。
「学」グループには、大学や高専、研究機関が含まれます。 「官」グループには、国や県、市町村を含む行政や公的支援機関が含まれます。 「金」グループには、エンジェル投資家やVC、金融機関が含まれます。 「県外エコシステム」グループには、おきなわスタートアップ・エコシステムと連携する国内・ 海外のスタートアップ・エコシステムが含まれます。 「起業」グループには、スタートアップやスタートアップ予備軍が含まれます。スタートアッ プには、事業会社の第二創業も含まれます。スタートアップ予備軍には、スタートアップ起業を志す従業員、研究者、学生などが含まれます。 「地域」グループには、住民など地域に関わる人が含まれます。 本戦略では、スタートアップの支援に焦点を当て、支援者である産・学・官・金のグループに より構成されているおきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアムのメンバーの取組 について検討を行います。

 

2. ステークホルダーの役割について

本項では、おきなわスタートアップ・エコシステムのステークホルダーに期待される主な役割 と取組をまとめます。

①企業

スタートアップとの提携・投資・M&Aを通したオープンイノベーションなどにより、スター トアップの成長を促進するだけでなく、自社の高度化も図る。

<期待される取組>
(ア)スタートアップへのヒト、モノ、サービス、技術や資金といった面の、できる範囲で

の支援。
(イ)スタートアップの販路拡大のための戦略的提携。
(ウ)オープンイノベーションなどによる自社の高度化と社会貢献。
(エ)第二創業やオープンイノベーションに向けた従業員へのアントレプレナーシップなどの

教育。
(オ)スタートアップ創出を促進または啓蒙するイベントの企画・運営またはスポンサーと

しての協賛。

 

②経済団体

沖縄におけるスタートアップの意義について、業界および地域に対して情報発信し、その理 解を深めることで、既存の事業者の第二創業やオープンイノベーションなどによる高度化 や、地域の理解・協力が得られやすい環境の形成を促進する。

 

<期待される取組>
(ア)企業や業界の啓蒙。
(イ)企業への研修の案内・提供。
(ウ)企業同士の交流と協働の促進。
(エ)コンソーシアムへの業界情報の共有。
(オ)地域への情報発信。

 

 

③インキュベーション施設

 

スタートアップの成長を加速させるプログラムや場を提供するだけでなく、起業に関する 課題解決を支援することで、スタートアップの成長加速に貢献する。加えて、スタートアップの活動や成果を発信することで、スタートアップの認知度向上や地域におけるスタート アップへの理解を深める。

④士業

スタートアップが活動するにあたり、知財やライセンス、契約などに関する法律上の疑問 や課題の解決を支援することに加え、外国人起業家が必要とするビザ取得や経営管理に関する会計支援等の専門知識にかかる多言語対応を支援する。

<期待される取組>

(ア)知財・法律・税金など専門分野に関する相談などを通した支援。
(イ)外国人起業家のビザ取得や専門知識の多言語対応など国際化に関する支援。
(ウ)IPOやM&Aなどの出口戦略を踏まえた資本政策に係る支援。

 

⑤メディア

スタートアップの活動や成果について広く情報発信したり、スタートアップの活動を支援 するイベントを開催したりすることで、地域住民のスタートアップへの理解を深めるととも に、知名度向上などスタートアップの活動を支援する。

 

<期待される取組>
(ア)スタートアップの活動や成果について、地域に向け情報発信。
(イ)スタートアップの情報発信の支援。
(ウ)スタートアップ・エコシステムの意義や活動について、県外も含め広く情報発信。
(エ)スタートアップ・エコシステム内への情報共有。

 

⑥大学・高専・研究機関

研究成果を活用し、単独、またはオープンイノベーションにより、新事業・新産業の創出 や社会課題解決に取り組むだけでなく、スタートアップ活動を担う人材の育成を行う。加え て、その成果を地域へ向けて情報発信することで地域におけるスタートアップへの理解を深 める。大学においては、アントレプレナーシップ講座を広く提供する。

 

<期待される取組>
(ア)単独、または、事業者との連携による研究成果の事業化と社会還元。
(イ)研究内容をエコシステム内で共有する。
(ウ)研究開発拠点における研究機器およびサービス等の提供。
(エ)社会貢献やオープンイノベーションも視野に入れた、地域や事業者などとの交流や情報発信。
(オ)専門性の高い人材の育成。
(カ)アントレプレナーシップを備えた人材の育成。
(キ)スタートアップや学生・研究者などとの交流・コミュニティづくり。

(ク)【大学】 学生・研究者・一般人・従業員などを対象としたアントレプレナーシップ教 育(経営関連講座を含む)の提供。

 

 

⑦行政

スタートアップの起業に関する課題解決を支援するだけでなく、国内・海外のスタート アップ・エコシステムとの連携や国の制度を活用できる環境を整備するなどエコシステムの強化を図る。

<期待される取組>

(ア)他の施設・支援機関と連携した、起業に関する相談窓口としてのネットワークの構築。

(イ)プレシード期からシード期の資金供給や資金調達機会の提供など。
(ウ)研究開発拠点における研究機器およびサービス等の提供。
(エ)PoC・実証事業や規制緩和のサポート。
(オ)コミュニティ拠点の設置・運営。
(カ)地域へのスタートアップの意義と成果の周知。
(キ)国内・海外からのスタートアップ誘致と専門人材の確保。
(ク)地域・社会課題の設定。

 

⑧公的支援機関

資金調達、事業展開などといったスタートアップの課題解決を支援するだけでなく、スタートアップの成長を支える環境を強化する。

 

<期待される取組>
(ア)他の施設・支援機関と連携した、起業に関する相談窓口としてのネットワークの構

築。
(イ)スタートアップ育成プログラム、資金調達、事業展開、制度活用などに関する支援策

の提供。
(ウ)スタートアップと様々なステークホルダーとの交流の場の提供。
(エ)支援の核となる拠点の構築・運営
(オ)スタートアップを支援するメンターや専門家などの発掘など。
(カ)開催プログラムやイベント情報などの、エコシステム内共有による連携強化。

 

⑨エンジェル投資家

特にプレシード期とシード期のスタートアップに対して資金を供給するだけでなく、メン ターとして起業家を支援する。

 

<期待される取組>
(ア)特にプレシード期とシード期のスタートアップへの出資。
(イ)メンタリングなどによるスタートアップの育成。
(ウ)ビジネスネットワークの提供。

 

 10. VC(ベンチャーキャピタル) 主にスタートアップのシード期以降において資金を供給するだけでなく、メンターとして 起業家を支援する。

<期待される取組>
(ア)スタートアップへの出資、融資や経営相談などを通した支援。
(イ)メンタリングによる経営支援やスタートアップの育成41。
(ウ)ビジネスネットワークの提供や事業展開支援。

 

11 金融機関

スタートアップの資金調達、事業展開、経営に関する支援に加え、スタートアップ人材の 育成を支援する。加えて、スタートアップと地域の事業会社とのオープンイノベーションを支援する。

<期待される取組>
(ア)資金供給や資金調達機会の提供などによる支援。
(イ)事業展開支援に関すること。
(ウ)経営相談などを通した支援。
(エ)人材育成プログラムやアクセラレーションプログラムの提供。
(オ)オープンイノベーションの支援。

 

12 県外スタートアップ・エコシステム

交流を通じて連携を深めることで、県内スタートアップの県外における事業展開と県外スタートアップの県内エコシステムを通した事業展開を互いに支援する。

<期待される取組>
(ア)現地情報などの収集および共有。
(イ)県内スタートアップの現地における事業展開の支援。

13 スタートアップ

革新的技術やアイディアによるビジネスモデルによって新事業・産業の創出や社会課題解 決の担い手となるだけでなく、既存の事業者とのオープンイノベーションにより、産業全体 の高度化にも寄与する。

 

<期待される取組>
(ア)革新的技術やアイディアによるビジネスモデルによって新事業・産業の創出や社会課

題解決の担い手となる。
(イ)県内の既存の事業者とのオープンイノベーションによる産業全体の高度化への寄与。
(ウ)社会貢献やオープンイノベーションも視野に入れた、地域の住民や事業者などとの交

流。 (エ)多様で流動性のある働き方による、複数の、または連続的なスタートアップへの関与。

 

 

14 スタートアップ予備軍

新事業・新産業の創出や社会課題解決の担い手となるスタートアップに興味を持ち、その活動に理解を示す。また、将来スタートアップに挑戦したり、スタートアップを支えたりする人材になる。

 

<期待される取組>
(ア)スタートアップに興味を持ち、提供された機会を活用してスタートアップに対する理解を深める。
(イ)各種の専門性を持つ人材になる。
(ウ)新事業・新産業、社会課題について興味を持つ。
(エ)スタートアップ起業や、スタートアップで働くことについても、キャリアの選択肢と

して検討してみる。

 

15 地域・住民

スタートアップにより革新的な製品やサービスが提供されることで、生活や仕事における利便性が向上し、また、社会課題の解決が促進されるという恩恵を享受する。 一方、スタートアップの意義について理解を深め、リスクを取って挑戦する人に寛容で協力的になることで、スタートアップに挑戦しやすい環境の形成に貢献する。

<期待される取組>
(ア)スタートアップへの理解を深める。
(イ)起業という選択肢への理解。
(ウ)チャレンジする人への応援(失敗への許容)。

 

 

 

公式SNS及びこちらのウェブサイトでは、発展戦略を項目別に分け、みなさまにお届けしていきます。

発展戦略はこちらからご覧いただけます▶︎https://startup-lagoon.okinawa/cms/wp-content/uploads/2024/01/おきなわスタートアップ_エコシステム_発展戦略R05.12.pdf

 

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