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沖縄におけるスタートアップの定義、スタートアップとオープンイノベーション【沖縄スタエコの発展戦略を解説!】
沖縄におけるスタートアップの定義
本戦略(発展戦略)では、スタートアップを以下のように定義します。また、社会課題の解決を最大の目的とし、経済的持続性と社会的インパクトとの両立を目指すスタートアップを一般的なスタートアップ と区別してソーシャル・スタートアップ(5)と呼ぶこととします。スタートアップとソーシャル・ス タートアップの主な特徴は表1のようにまとめられます。
5 ソーシャル・スタートアップは、インパクトスタートアップ(後述)を含みます。
スタートアップとオープンイノベーション
これまでスタートアップについて、革新的な技術やアイディアで従来の製品・サービスの改善とは異なる全く新しいものを生み出し(非連続的イノベーション)、時には既存産業の破壊的創造を行いながら、新たな産業や市場を開拓し、大きな付加価値を創出するという側面がクローズアップされてきました。
しかし、近年では、従来のビジネスモデルに依存し、リスク回避のマインドから 新たな挑戦ができず、既存の製品・サービスの改善にとどまる既存の事業者が、リスクを抑えつつ 短時間で新たな技術やノウハウを獲得する手法としてスタートアップとのオープンイノベーションが注目されています。
国においても、旧来技術を用いる既存の企業でも、オープンイノベーション により新技術を導入することで持続的に成長可能となることが分かってきたとして(6)、オープンイノベーションを推進しています。
2022年6月の日銀レビュー「わが国ベンチャービジネスの現状と課題」によると、業務改善に伴う投資余力の回復に加え、近年のオープンイノベーションに対する取組機運の高まりや2020年4月 のオープンイノベーション促進税制の導入などを背景に、事業会社が投資拡大を行っており、事業 会社やCVCによるファンド組成額・件数は増加が続いています(図3)。
また、VECのベンチャー白 書2022によると、2021年の国内VCの投資額総額2,409億円に対し、事業会社とCVCの投資額総額 は2,152億円となっています。
(6 )スタートアップ育成5か年計画より。
大・中堅企業との協業の状況について、VECのベンチャー白書2022によると、全体の51.3%のベ ンチャーがすでに大・中堅企業と協業しており、これに、将来、協業を行いたいと思っているベンチャーを加えると、91.6%が大・中堅企業との協業に積極的です(図4)。また、すでに協業している内容として最も多かったのは「技術提携(システム活用を含む)」で全体の60.7%であり、次 いで高かったのは、「仕入・販売提携」の55.7%、「資金調達(投資受入・借入)」の44.3%と なっています(図5)。
スタートアップは、新たな産業や市場を創出するだけでなく、オープンイノベーションをとおして既存の事業者の持続的な成長を可能し、全産業の持続的な成長に貢献するので、スタートアップ の創出・育成とオープンイノベーションを促進することが沖縄の経済振興にとって重要です。
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