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注目のスタートアップ企業「ロボット司会進行サービス tender」株式会社HANATABA
時代を動かすスタートアップから目を離すな!
今回ご紹介するのは、株式会社HANATABAが運営する「tender」
一言で伝えると「ロボット司会者をZoomに派遣する」というサービスです。
同社の柴田啓祐(しばたけいすけ)さんと、龍利典(りゅうとしのり)さんが、沖縄市のStartup Lab Lagoonで行われた配信ライブに登場。
サービスの内容と創業から現在に至るまでの話を伺いました。
柴田啓祐さん(中央)龍利典さん(右)
【オンラインでの仕切りを自動的にロボットが行う「tender」】
オンライン会議・オンライン飲み・オンライン面接…
昨今のコロナ禍で、オンラインでのコミュニケーションをする機会はもはや日常的になりました。ただ、オンラインの場でリードする存在がいなかった場合、会話が取っ散らかってしまった経験をお持ちの方も少なくないと思います。
それを解消しようと開発されたのが、ロボット司会進行サービス「tender」
当初は、オンラインでのイベントに‘人間の’司会者を派遣することを想定していたものの、2人ともエンジニア出身ということもあり、ロボット司会者を活用する方向に舵を切った。
ZOOMイベントのタイム進行に合わせて、ロボット司会者「tender」が登場し、会話の切り口となる質問を出したり、参加者の意見を集約する投票タイムなどを設けてくれる。また、プレゼンやフリートークタイムなどの状況に応じて、画面共有のオン/オフまで自動設定することができる。
これらは全て、事前にプログラミングによって進行台本が作成されている。ユーザーは管理画面でテンプレートを選択するか、自らカスタマイズしたものを利用することが可能だ。
オンラインで社会人と学生のマンツーマンセッション「canau」を運営している、株式会社すみか(札幌市)の事例を紹介したい。
これまでは、1つのセッション毎にファシリテーターを配置しており、社長自らもその役割を担っている程だった。しかし、セッションの性格上Q&Aの内容は定型化した方が良いとのことからtenderの導入を決めた。
その結果、月300回のセッションで同じクオリティの進行役を得ることができ、人員コストや教育コストを下げることに成功した。
【スタートアップなんてキラキラしていない!】
スタートアップというフレーズだけを聞くと、どこかキラキラしたようなイメージを抱きがちである。しかし両人は、泥水をすするような経験も重ねてきたし、実際に今もしている。
「2020年の初頭に500万円を公庫から借り入れて、自社サービスの開発やマーケティングに投下しました。それが1年後には残高がほぼ底を付きまして。事業資金に関しては、返済すれば良いかとわりと楽観的だったのですが、龍さんの口座に5万円しか無かったので、これは暮らせてない!と焦りました」(柴田)
その後、追加で800万円の融資を受け、加えて3人の個人からも出資を受ける。
そのうちの一人が、スタートアップ界隈のキーマンである、起業家・投資家・経営者の麻生要一氏だった。
「サービスの話よりも描いている未来を語りました。麻生さんは兼ねがね‘時代を動かすスタートアップは、あまりに未来的すぎて理解されない’と仰っています。実際に『よく意味の分からないサービスっていうのが良いよね』というお褒めの言葉と共に出資して下さいました」(柴田)
時にはエンジニアとしての案件をこなして収入を作りつつ、よりよいサービス開発に時間と労力を注ぐ。
「会社からの役員報酬は高卒の初任給程度です。もうこれは成功するまで止められない!」(柴田)
最後に、スタートアップを目指す人へのメッセージを貰った。
「リスクが怖いとは言うけれど、取れるリスクって限られています。返せると判断された分しか融資してくれないですから。
諦めても生きていけるし、諦めなくても生きていける。だから、諦めない方を選んで欲しいと思います。僕らもまだその諦めていない道のりの中です!」(柴田)